ドクター本多の相談室

院長コラム

NO.11 本当の歯周病予防とは~その3~

現代の食べ物は、加工・調理の過程を経てどんどんと柔らかくなり、「歯ごたえのあるもの」から「舌の上にのせただけでとろけるような」と表現される様な食品が多くなってきています。その結果、残渣として歯に付着しやすくなり、そこにお口の中の細菌が住み着き「歯垢(プラーク)」をつくります。この歯垢が虫歯や歯周病の原因のひとつになりますので、これを取り除く「プラークコントロール」も軟食化となってしまった今では、ある程度必要となってきます。そこで今回は「プラークコントロール」に使われる歯ブラシや歯磨き剤などについてお話いたします。

歯ブラシ

プラークコントロールの主役です。選択のときの基準として、柄はまっすぐで植毛部の面積の小さいものがよいでしょう。柄が曲がっていたり半円形にとび出していたりすると上の奥歯の頬側を磨くときに頬につかえて奥まで毛先が届きません。また、CMで紹介している「毛先が細く歯周ポケットの中まで届いて、中のプラークをかき出す」といった歯ブラシは最悪です。歯肉のポケットの中は非常にデリケートですのでナイロンのとがった毛先によって傷がつき、歯周病をかえって進行させてしまいます。毛の硬さや磨き方、時間等はその人の歯並びや歯肉の状態によって一人ひとり違ってきます。歯科医院で教えていただいたほうがいいでしょう。

電動歯ブラシ

もともと事故や脳いっ血などで手が動きづらくなった方の補助的なものとして開発されたもので、一般の人が使うにはあまり薦められません。理由としては振動数が多すぎることです。間違って歯磨き剤などつけて磨こうものなら特に歯ぐきとの境目の歯質がすり減って知覚過敏が起こりやすくなります。また、この振動は特に上の奥歯を磨いているときに脳細胞にも伝わります。脳細胞は振動に非常に弱く、毎日これを加え続けることで脳軟化状態を早める可能性があります。「歯医者さんの97%がすすめる・・・」といったCMは誇大広告の極みといえます。

歯磨き剤

「歯垢を分解する酵素入り」「トラネキサム酸が歯周病を防ぐ」「歯質を強化するフッ素入り」などなど、手を代え品を代えいろいろな歯磨き剤が売っていますが、たかが1~2分の使用でどのくらいの効果があるかは非常に疑問です。それよりも発泡剤として合成洗剤が大量に入っているので身体には有毒です。食堂などで使用する合成洗剤の濃度の規制がありますが歯磨き剤にはありませんので、この規制値の2~4倍の濃度の合成洗剤が入っています。歯を磨いた後食べたり飲んだりすると味がわからなくなるのは、舌の上の味を感じる細胞が合成洗剤によって殺されてしまうからです。また、研磨剤で歯自体がすり減ってしまったり、清涼剤によって、磨き残しがあっても磨けたような気分になってしまうのも歯磨き剤の問題点です。基本的には歯磨きのときは歯磨き剤はいりません。どうしても使いたければ自然食品のお店などにおいてある、合成洗剤を使わない「せっけん歯磨き剤」を小豆粒くらいつけて磨いてください。

洗口剤

「リステリン」や「デンタルリンス」の中には歯周病菌を殺すといううたい文句で殺菌剤が入っています。しかし、以前にもお話したように、歯周病菌は口腔内常在菌です。いなければいけない菌なのです。これを殺すと今まで歯周病菌がいたために増殖が抑えられていた菌類が増えるといった口腔内細菌のバランスの乱れが生じてきます。また使い続けることで殺菌剤に負けない非常に強力な歯周病菌が新たに生まれてくる可能性があり、どちらもとても恐ろしいことです。できれば使いたくないものです。

糸ようじ(デンタルフロス)

歯と歯の間の、歯ブラシでは届きにくい部分の歯垢を取るにはいいかもしれません。ただ、使い方が難しく、勢い良く差し込むと糸で歯肉を炒めて、かえって歯周病を進行させてしまうことがあるので気をつけてください。

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