ドクター本多の相談室

院長コラム

No.3 歯周病の現状

すべての人のお口の中には非常にたくさんの種類の微生物(バイ菌)が住んでいて、これを「口腔内常在菌」と呼んでいること。
そしてこの「口腔内常在菌」の中の数種類の「歯周病菌」が原因で歯周病が起こり、進行していくこと。
この歯周病の「敵」と考えられている歯周病菌の塊である「歯垢」や「歯石」を、歯磨きをしたり歯石を除去したりして取り去る「プラークコントロール」がとても重要で効果的であると一般的に言われていること、などを前回、お話いたしました。

このことから、普通に考えれば歯周病の原因である歯周病菌をやっつけてしまえば、歯周病は防げるし、例え罹ったとしても治すことが出来るはずです。
ですから、きちんと歯磨きをし、定期的に歯石をとってもらうことは歯周病の予防や治療においてとても大切なことなのです。
しかし、この「プラークコントロール」だけしっかりしていれば本当に大丈夫と言えるでしょうか?

現在ではお口の中のケア製品は花形商品です。「歯垢を分解する酵素入り歯磨き剤」「歯周病菌を殺し、歯の表面をコーティングするデンタルリンス」「歯医者さんの90数%がすすめる(本当に?)電動歯ブラシ」「歯と歯の間の汚れを取る糸ようじ」「歯周ポケットの中の歯周病菌をかきだす○○○○システィマ歯ブラシ」など、テレビをつければ1日に何回となく目にし耳にするコマーシャル。
これだけの武器がそろえば歯周病など何のその。
無敵のはずです。
確かに皆さんのお口の中の状況は、3~40年前に比べれば格段にきれいになっていますし、関心の度合いも数段高まっていま
す。これも普通に考えれば歯周病は減少していっていいはずです。
しかし、現実は増加の一途です。
なぜでしょうか?
歯周病の患者さんの中にはプラークコントロールがとてもよくできていて、ほとんど汚れも歯石もついていないのにどんどん進行してしまう人もよく見かけます。これは一般的な原因論だけでは説明がつかないことなのです。

ガンや糖尿病・心臓病など現代の死因の上位を占める病気はほとんどが「生活習慣病」といった、原因が日常生活に起因するものです。
実は歯周病もこの生活習慣病の1つなのです。

次回からはこのことを踏まえて少し視点を変えてお話しようと思います。

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