ドクター本多の相談室

院長コラム

No.1 歯周病ってどんな病気?

歯科における2大疾患は、皆様ご存知のように、う蝕(むし歯)歯周病(歯槽ノーロー)です。近年はこれに顎関節症が加わり、3大疾患と言われています。

このうち歯を失う原因のトップであり、40才を超えた方の約9割以上の人が程度の差はあれ、かかっているのが歯周病です。今回の連載は、まずこの歯周病のお話から始めたいと思います。

歯周病とは読んで字のごとく、歯の周りの組織、すなわち歯肉(歯ぐき)とその下にある歯槽骨(アゴの骨)の病気です。歯は歯根でもって歯槽骨に植わっていて、その歯槽骨を覆っているのが歯肉です。

歯周病にかかるとまず歯肉が炎症を起こして腫れてきます。
歯磨きをしたり、りんごをかじったりした時歯肉から出血するようになるのがこの時期です。
この状態が長く続くと、その下にある歯槽骨が上の方から段々と溶けてなくなっていきます。

朝起きた時に口の中がネバネバする・歯肉を押すとウミが出てくる・疲れた時など歯が浮いた感じがする・歯肉がひどく腫れる・噛む時力が入らない・歯がグラグラするなどの症状があり、ついには歯を失ってしまうようになります。
全身的にも寝たきり者の誤嚥性肺炎や心内膜炎・動脈硬化・低体重児出産・早産などの原因になることがあります。最近では糖尿病とも相関関係があることがわかってきました。

歯周病のイメージとしては、口の中に見えている歯冠が家の外観、歯ぐきの中の歯根が家を支える地面の中の支柱、歯槽骨が周りの地面と思って下さい。歯周病はこの硬い地面が上の方から段々と砂地になっていく病気です。

家や支柱自体に何の問題がなくても周りの地面が砂になっていってしまえば、大風が吹いたり大水が出たりすれば家は倒れたり流されたりしてしまいます。
しかも、地面がやわらかくなってしまったのであればコンクリートなどで地固めができますが、口の中では一度溶けてしまった歯槽骨が元通りに硬くなることはほとんど期待できません。

むし歯はだめになった歯の部分を削り取って金属やセラミックなどの人工物で修復すれば、もとあった歯のように治せますので、その点から考えると虫歯より歯周病のほうが怖い病気と言えます。

次回からは歯周病の原因についてお話したいと思います。

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